傷ついた子どもの声をくみ取るために 相次ぐ虐待死受け児童法改正へ

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施設に入所する子ども(中央)と外出し、声を聴くアドボケイトら。民間独自の支援も進んでいる=NPO法人「子どもアドボカシーセンターOSAKA」提供
施設に入所する子ども(中央)と外出し、声を聴くアドボケイトら。民間独自の支援も進んでいる=NPO法人「子どもアドボカシーセンターOSAKA」提供

 虐待などを受けた子どもを児童相談所(児相)が一時保護したり、児童養護施設に委託したりする際、子ども本人の意見を聴くことが法律で義務づけられる見通しになった。相次ぐ子どもの虐待死事件を受けた対応で、政府は来年にも児童福祉法を改正する方針。国連は「子どもの権利条約」にある「意見表明権」の保障について、日本の対策不足を勧告しており、是正に向けて一歩前進した格好だ。【黒田阿紗子、御園生枝里、中川聡子】

「知らないところで物事が決められた」

 「児相は、私の話をまともに聞いてくれなかった」。関東地方の女性会社員(25)は4歳の時、実親の虐待を受けて児相に保護され、里親家庭で生活を始めた。ところが、里親の女性から「おまえが家に来たせいで夫婦関係が悪くなった」と言われ、日常的に殴られるようになった。

 年1回は児相の児童福祉司による家庭訪問があったが、里親の前でしか話を聞かれず、暴力をどう伝えればいいのか分からない。家を避け、夜帰宅しなくなると、中学2年で「非行」を理由に一時保護された。「里親に虐待されている」と…

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