中高生による中傷SNSが増加 千葉県が調査、AI活用

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千葉県庁=町野幸撮影 拡大
千葉県庁=町野幸撮影

 SNS(ネット交流サービス)やインターネット掲示板で個人情報を漏らすなど、問題のある書き込みをした千葉県内の中学、高校、特別支援学校などの生徒が2020年度は1014人(19年度比1535人減)で、県が調査を始めた11年度以降、最も少なかったことが判明した。啓発活動に加え、新型コロナウイルスの影響で学校行事が減り、SNSへの投稿機会が減ったことなどが要因とみられる。近年、全体数は減少傾向にあるが、他人の個人情報公開や個人を特定した誹謗(ひぼう)中傷などは増えており、県は適切なネット利用を呼び掛けている。【富美月】

 調査は県の「青少年ネット被害防止対策事業(ネットパトロール)」。20年度からはAI(人工知能)などの技術を持つ業者に委託し、県内全ての中学、高校、特別支援学校など625校と抽出した小学校120校を対象に、悪質な書き込みがないか監視した。今回、問題のある書き込みをした小学生は確認されなかった。

 問題のある書き込みは、自身の個人情報を公開しているものをレベル1▽他人の個人情報を公開したり、他人を誹謗中傷したりするものをレベル2▽刑事事件や自殺に関係するものをレベル3と分類。レベルに応じて教育委員会を通じ生徒を指導したり、警察など関係機関と連携したりして対応する。

 20年度はレベル2や3の書き込みをした生徒が142人(184件)いた。内訳は、他人の個人情報を公開55件(19年度6件)、個人を特定した誹謗中傷50件(同0件)――などで、いずれも前年度から大幅に増加した。県によると、特に問題のある書き込みが増加した要因として、これまでは県の専門職員が学校名を検索するなどの調査方法を取っていたが、AIを活用する業者に委託したことで、これまで見つけられなかった書き込みの発見につながったと分析している。

 一方、自身の個人情報を公開するレベル1は872人(969件)で19年度の2507人(2508件)から大幅に減少。県は自分の情報を公開することに対するリスクの啓発が進んだことなどが要因とみている。

 県県民生活・文化課の担当者は「SNSの書き込みでトラブルに巻き込まれたり、人を傷つけたりすることがあるので、個人情報の取り扱いには注意して、インターネットの適正な利用を心がけてほしい」と話している。

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