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「生理の貧困」兵庫の自治体で広がる無償配布 国の対応求める声も

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生理用品の受け取りを提示するカードが窓口に置かれているAKASHIユーススペース=兵庫県明石市大明石町で、2021年6月1日午前11時23分、村田愛撮影 拡大
生理用品の受け取りを提示するカードが窓口に置かれているAKASHIユーススペース=兵庫県明石市大明石町で、2021年6月1日午前11時23分、村田愛撮影

 新型コロナウイルス禍で経済的に困窮している女性を支援するため、生理用品を無償で配布する自治体が相次いでいる。市民による生理用品の無償化を求める署名活動も始まっており、「生理の貧困」への対応が広がっている。

 「生理の貧困」は、特に若い女性を中心に広がっているとされる。子どもや女性の権利向上に取り組む国際NGO「プラン・インターナショナル」は3月、日本の15~24歳の女性2000人を対象に、生理用品の購入についてオンラインでアンケート調査した。

 調査結果では、生理用品の購入をためらったことがある、もしくは購入できなかったとしたのは717人(35・9%)に上った。このうち、複数回答で11・2%が「収入が少ない」、9%が「高額だから」と回答し、経済的な理由を挙げる人が少なくなかった。購入できない場合、生理用品を長時間使う(70・7%)、トイレットペーパーなどで代用する(37・9%)ことで対処していた。

 同NGOの長島美紀さん(44)は、家庭や個人の収入が減れば生理用品の購入をためらう女性が増えると指摘。「コロナ前からあった問題に経済の悪化が追い打ちをかけた。生理用品がなければ外出機会も減り、女性の社会進出を阻む」と危惧する。

 こうした現状を踏まえ、兵庫県内の自治体では4月から、女性を支援する取り組みが始まっている。明石市は市立の学校や公共施設に生理用ナプキン計約8万枚を配備。姫路市も、市役所などで計約1万5000枚を希望者が無料で受け取れるようにし、神戸市も5月までに市立学校264校に計約3万枚を配布した。

「生理用品の無償配布を実現する会」代表の安斉和穂さん=神戸市東灘区で2021年5月18日午後0時24分、村田愛撮影 拡大
「生理用品の無償配布を実現する会」代表の安斉和穂さん=神戸市東灘区で2021年5月18日午後0時24分、村田愛撮影

「根本的解決を」市民が署名活動

 市民も声をあげている。神戸市東灘区の安斉和穂さん(47)は3月から、他のメンバー2人と活動を開始。全国の自治体が無償提供する仕組みを整え、公共施設への生理用品の配置を国に求める署名を集めている。

 現時点で約2200筆が集まり、今後、衆参両院の議長宛てに送付する予定という。西宮市では、4月16日から生理用品約3万枚を市役所などに配備したが、同22日に「期間が終了した」とし、今後の予定は未定としている。安斉さんは「自治体による無償配布は緊急的な対応にとどまる。問題の根本的な解決には国の対応が必要」と話している。

 署名用紙は「生理用品の無償配布を実現する会」のホームページ(https://seiri-2021.com/)などからダウンロードできる。【村田愛】

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