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<東北駅物語>
森や畑が広がる小さな集落の中にある青森県おいらせ町北部の無人駅「向山駅」。昭和の中ごろには多くの人が利用したが、今ではホームで電車を待つ人も数える程度だ。この駅に近年、地元の有志らによって小さなミュージアムがつくられ、鉄道ファンらでにぎわうスポットとなっている。【江沢雄志】
信号標識やポイントの切り替えに使うハンドル、壁掛けの古い運賃表……、ミュージアムを訪ねると年期の入った鉄道関係の備品がたくさん並んでいた。「これは全部、国鉄時代のものです」。管理する向山駅愛好会会長の中村淳悦さん(67)が自慢げに語った。
日本が高度経済成長に沸いていた1961年。同町に隣接する同県六戸町に国策で製糖会社の工場が誘致されると地元の「足」として細々と運営されていた向山駅の様子は一変した。
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