後継捕鯨母船の母港に 「くじらの街」下関市、農水省に要望

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オンラインで熊野政務官(中央)に要望する村岡知事(左)と前田市長(右)=山口市滝町の県庁で、2021年6月4日午後1時25分、大坪菜々美撮影 拡大
オンラインで熊野政務官(中央)に要望する村岡知事(左)と前田市長(右)=山口市滝町の県庁で、2021年6月4日午後1時25分、大坪菜々美撮影

 2019年に再開した商業捕鯨で、山口県と同県下関市は4日、老朽化が進む捕鯨母船「日新丸」(8145トン)の後継船について、同市を母港化するよう農林水産省に対して要望書を提出した。県庁で村岡嗣政知事や前田晋太郎市長が、オンラインで熊野正士農水政務官に要望書を読み上げて意向を伝えた。【大坪菜々美】

 共同船舶(本社・東京都中央区)が運航する日新丸の母港は現在、広島県尾道市に置かれているが、山口県と下関市は、日新丸が後継船と交代するのに合わせて同市の母港化を目指している。要望書の提出は20年1月以来、3度目で、母港化のほか、円滑な建造に関わる幅広い支援、捕獲枠と捕獲鯨種の拡大などを求めている。

 下関市は、戦前戦後に捕鯨基地が置かれた「くじらの街」として繁栄してきた歴史があり、現在は市内の小中学校などに鯨肉を利用した給食を提供する活動などを続けている。これらの取り組みを踏まえて、前田市長は「商業捕鯨の持続的な発展のためには、日新丸の代船建造が不可欠。将来、下関市が母港となれば、企業側はコスト削減、県と市は鯨文化が高まるというメリットがある」と強調した。また、村岡知事は「県下の市町と連携し、学校給食の鯨肉利用や鯨文化の継承活動など県民一体となって取り組みを進める」と話し、支援を要望した。

 これに対して熊野政務官は「強い要望を承った。県や下関市、共同船舶との間で情報を交換しつつ、母船式捕鯨を支援していきたい」と語った。

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