「事件、二度と」池田小遺族、亡き娘への思い胸に歩んだ20年

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事件拡大の責任や再発防止について国との合意書に署名する直前、遺族は万感の思いでペンを強く握りしめた=大阪府池田市の大阪教育大付属池田中学・高校メディアセンターで2003年6月8日午後1時28分、佐藤賢二郎写す
事件拡大の責任や再発防止について国との合意書に署名する直前、遺族は万感の思いでペンを強く握りしめた=大阪府池田市の大阪教育大付属池田中学・高校メディアセンターで2003年6月8日午後1時28分、佐藤賢二郎写す

 幼い我が子を、安全だと信じていた学校で失った。「何が起きたのか。なぜ防げなかったのか」。2001年に児童8人が殺害された大阪教育大付属池田小事件から8日で20年になる。長女麻希さん(当時7歳)を亡くした酒井肇さん(59)と智恵さん(60)は悲しみをこらえ、学校の安全や、犯罪被害者支援の充実のために奔走。節目に作った振り返りの年表に書き込んだ講演や研修などの項目はA4判8枚分に及んだ。亡き娘への思いが20年の歩みを支えてきた。【石川隆宣】

 智恵さんは、文部科学省が16年に定めた「学校事故対応に関する指針」の策定に遺族として14年から関わった。その結果、「生命に関わる緊急事案は報告よりも救命処置を優先する」など事件の教訓が数多く盛り込まれた。指針通りに死亡事故の調査がされていないケースがあるなど課題は残るが、再発防止につなげる具体的な枠組みができた。学校の校門も、事件を機に閉じるのが当たり前になり、学校訪問時に無断で入れることはまず…

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