とさでん、くろしお鉄道 設立以来の大幅赤字 3月期決算 /高知

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷

 とさでん交通(高知市)と土佐くろしお鉄道(四万十市)の2021年3月期決算がまとまった。ともに新型コロナウイルスの感染拡大による利用者減が響き、設立以来の大幅な赤字に陥った。地域の産業や教育を下支えする交通インフラが苦境にあえいでいる。【小林理】

「存続の危機」 とさでん社長

 とさでん交通の売上高は前期比49%減の27億8400万円とほぼ半減した。14億9700万円の大幅な経常赤字になり、コロナ関係の支援金約6億円を受けたものの、当期(最終)損益も8億2400万円の赤字だった。

 主要事業の路線バス事業は7億4900万円、軌道事業は3億800万円のいずれも営業赤字だった。実質的な純資産は3億4200万円にまで落ち込んだ。片岡万知雄社長は「コロナ収束は見えず、存続の危機と言ってもいい状況だ。1円でも稼ぎ、1円でも経費を減らすしかない」と厳しさを語る。

この記事は有料記事です。

残り393文字(全文771文字)

あわせて読みたい

ニュース特集