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お好み焼き「千房」 元証券マン社長のドライじゃない戦略

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国内外65店舗を展開するお好み焼き店「千房」=千房ホールディングス提供
国内外65店舗を展開するお好み焼き店「千房」=千房ホールディングス提供

 国内外でお好み焼きチェーンを展開する千房ホールディングス(大阪市浪速区)が地方への出店を加速させている。経営のかじ取りを担うのは、元大手の証券マンで2代目社長の中井貫二さん(45)。強気の戦略が目立つが、実は創業者の父が始めた受刑者の就労支援を引き継ぐなど「ドライじゃない」経営を進めている。異色の経営者の背中を押した幼少期の記憶とは何か。そして新型コロナウイルス禍で従業員に送ったメッセージとは?粉もん事業にかける思いを聞いた。【聞き手・小坂剛志】

 ――なぜコロナ禍の今、地方への出店を決断したのですか。

 ◆コロナの直撃を受け、銀座など都市部の5店舗を閉店しました。大阪・ミナミなどでは売り上げが大きく減り、2020年の売上高は19年比7割減まで落ち込みました。一方で、地方のフランチャイズ店は都市部よりも下げ幅が小さかったんです。都市部よりも地方郊外に商機があると考え、20年12月から岐阜、埼玉、三重、茨城に計4店舗を出店することを決めました。コロナによって大型ショッピングセンターでは飲食店の撤退が相次いでいたのも大きかったです。

 例えば、三重・鈴鹿の新規店舗はイオンモールに出店していますが、その前はステーキ店「いきなり!ステーキ」が入っていました。設備が整っているため、従来よりも初期費用を抑えることができました。新規出店の結果は好調で、緊急事態宣言で休業している時期などを除けば、売り上げは当初計画を3~4割上回っています。今後も地方郊外で年間3店舗以上の積極出店を目指したいと考えています。

 ――コロナ禍で飲食業界は特に厳しい経営を強いられています。ましてや直営店の新規出店はこれまで関西や首都圏、愛知の3大都市圏の繁華街が多かったと思います。地方への出店について、社内に慎重な意見はありませんでしたか。

 ◆そもそも、このアイデアは社員から出たものなのです。コロナ禍を機に、幹…

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