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米軍計画を撤回させた地震研 浅間山の演習地化問題

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米軍が演習を計画した浅間山山頂付近。手前は古い火口跡の「湯の平」=外輪山の「トーミの頭」で2021年5月14日、去石信一撮影
米軍が演習を計画した浅間山山頂付近。手前は古い火口跡の「湯の平」=外輪山の「トーミの頭」で2021年5月14日、去石信一撮影

 1950年に始まった朝鮮戦争で、山岳戦にてこずった米軍は、日米行政協定(現在の日米地位協定)に基づき53年4月初め、浅間山(2568メートル)を無期限の演習地にすると地元の長野県軽井沢町に通告した。後ろには日本政府もいた。基地化を恐れた県民は一斉に反発。3カ月半の攻防で計画を撤回させた最大の力は、現地に火山観測所を持つ東京大地震研究所の反対だった。

 米軍は、隣接する群馬県の妙義山で演習した後、浅間の標高1400メートル以上の約5000ヘクタールで仕上げを行う計画だった。生徒と教官計100人余が毎週入るが、「住民の生業は妨げず、実包や爆発物は使わない」と説明した。

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