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八神純子の雨がやんだら

八神さんが日常にふと感じたこと、分かち合いたいことをつづります。

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「雨女」をやめられない /愛知

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アジサイの前で傘を差す筆者
アジサイの前で傘を差す筆者

 言い訳はしない。はっきり認めるしかない。私は「雨女」だ。初めて書いた曲が「雨の日のひとりごと」で、初めてのヒット曲も「みずいろの雨」だから、ではない。単純に私がどこかに行けば、何かをしようとすれば、雨が降るからだ。

 どのくらいの「雨女」か、ご披露しよう。1980年8月3日、今は無き東京・田園コロシアムでの野外コンサートは朝からコンサート終了まで雨だった。ずぶ濡(ぬ)れで応援してくれたファンを前に、私は雨で頰ににじんだマスカラを手でぬぐいながら歌ってしまい、パンダのような顔になった。今でも私のスタッフでいてくれるIさんは、このコンサートの話になると「マイクが全部ダメになりました~」といつも苦笑する。

 嘘(うそ)みたいな本当の話もある。所属事務所が同じだったチャゲ&飛鳥が野外コンサートをしていると、突然雨が降り出した。チャゲと飛鳥が「これは八神純子が近くにいるに違いない!」とコンサートで話した、と聞いたマネジャーがその時の私の居場所を調べたら、なんとそのコンサート会場の上空を飛行機で飛んでいたという。

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