「50歳と14歳の性交に同意はあるのか」 法改正議論から考える

  • はてなブックマーク
  • メール
  • 印刷
衆院本会議後、記者団の質問に答え、陳謝する立憲民主党の本多平直氏=国会内で2021年6月8日午後1時22分、竹内幹撮影
衆院本会議後、記者団の質問に答え、陳謝する立憲民主党の本多平直氏=国会内で2021年6月8日午後1時22分、竹内幹撮影

 「50歳と14歳が同意(の上)性交して、捕まるのはおかしい」――。性犯罪の刑法改正を巡り、立憲民主党で5月に開かれた会合で出席議員からこんな発言が飛び出した。発言は不適切だったとして7日に撤回が公表されたが、SNS(ネット交流サービス)では「言語道断」など批判が渦巻き、議員の辞職を求める声も上がる。ただ、ここで改めて冷静に考えてみたい。この会合で議論していたのは「性交同意年齢」を引き上げるかどうかだった。「性交同意年齢」とは何で、問題の本質は何なのか。識者らと考えた。【菅野蘭/デジタル報道センター】

批判相次ぎ撤回、謝罪

 まずは経緯を振り返りたい。発言は5月10日に開催された立憲民主党の性犯罪刑法改正ワーキングチーム(WT、座長・寺田学衆院議員)の会合であった。座長の寺田氏らによると、性行為について無条件で加害者が処罰される「性交同意年齢」の下限について、現在の13歳から16歳に引き上げることを外部講師が提案したのに対し、出席した本多平直衆院議員(56)が「50歳と14歳が同意性交して、捕まるのはおかしい」という趣旨の反論をした。

 今月4日に会合でこのような発言があったことが報道されると批判の声が高まった。SNSでは「意味分からないし気持ち悪い」「どんな理由があれば許されるの」などの投稿が相次いだ。

 本多氏は7日、自身の発言が不適切だったとして謝罪と発言の撤回を表明。党の福山哲郎幹事長はこの日、「本多氏に厳重に口頭注意した」と明らかにした。8日に報道陣の取材に応じた本多氏は、「そもそもワーキングチームで議論していた、中学生相当を保護するために成年(成人)を処罰する考えに私も賛成している。(しかし)人を処罰する法律だから例外や限界事例について幅広い緻密な検討をしたいと考えた」と発言について釈明した。

 WTは8日、党法務部に議論の中間報告をしたが、性交同意年齢を13歳から16歳へ引き上げる案についてはWTの役員案と、役員案に対する意見を両論併記した。「中学生以下にいかなる理由をもっても性行為をしてはならない」とする内容に慎重意見が出たためで、報告書に…

この記事は有料記事です。

残り2707文字(全文3595文字)

あわせて読みたい

この記事の筆者
すべて見る

注目の特集