公取委、携帯大手3社行政指導へ 代理店拘束の恐れ「見直しを」

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公正取引委員会=東京都千代田区で、松本尚也撮影 拡大
公正取引委員会=東京都千代田区で、松本尚也撮影

 公正取引委員会は10日、携帯電話市場に関する調査報告書を公表した。携帯端末の販売価格について、大手携帯電話会社が販売代理店を拘束する恐れがあるとして「見直しを行うことが望ましい」と明記。公取委は近く、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクの3社に、代理店との取引について点検し報告するよう行政指導する。公取委が携帯の代理店問題で行政指導するのは初めて。

 3社に対しては、消費者庁と総務省が5月25日、利用者に誤認されるような携帯端末の購入プログラムの表示や、利用者の意向に合わない高額な料金プランに誘導するなどの営業を是正するよう行政指導や要請をしたばかり。携帯料金値下げを看板政策に掲げる菅義偉政権として、市場環境の改善に注力する姿勢を示す狙いがある。

 報告書によると、端末代金の分割払いについて、3社がその上限額を設定し、代理店の価格設定を拘束している場合があるという。また、3社は自社のオンライン直販価格と代理店への販売価格を同額に設定。代理店は自由な価格設定が困難で、報告書は「独占禁止法上問題になる恐れがある」と指摘した。

 代理店の収入の柱である3社からの手数料の支払い基準についても、一方的な販売目標の引き上げや評価ランクの不利な変更がないよう求めた。こうした評価制度が、代理店による無理な営業につながっていると批判されているためだ。

 3社による利用者の囲い込みについても厳しい考えを示した。

 分割払いで購入した端末について一定期間経過後、その後の支払いを免除する端末購入プログラムを巡り、KDDIとソフトバンクが、次の端末の購入を条件にしていることを問題視して削除を求めたほか、端末を自社回線でしか通信できなくする「SIMロック」について店頭で解除する際の費用3000円を一律無料とすることが「競争政策上望ましい」と記載した。

 総務省も利用者の囲い込みにつながるような施策の早期解消を求めており、今後の周波数割り当ての際に各社の是正状況を審査に活用することも検討している。【村尾哲】

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