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日本代表定着狙う「たたき上げ」の国内組 サッカーW杯2次予選

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タジキスタン戦の前半、ゴールを決めて喜ぶ古橋(右)と駆け寄る南野=パナソニックスタジアム吹田で2021年6月7日、猪飼健史撮影 拡大
タジキスタン戦の前半、ゴールを決めて喜ぶ古橋(右)と駆け寄る南野=パナソニックスタジアム吹田で2021年6月7日、猪飼健史撮影

 「たたき上げ」の国内組は代表に定着できるのか。2022年ワールドカップ(W杯)カタール大会のアジア2次予選に臨んでいるサッカー日本代表で存在感を示しているのは、若くして才能を認められ、海を渡った選手だけではない。

 代表初先発のチャンスを逃さなかったのがMF古橋亨梧(26)=神戸=だ。7日のタジキスタン戦で自慢の走力を披露し、前半6分にこぼれ球に反応して先制ゴールを挙げると、同40分には鋭い右クロスでMF南野拓実(26)=サウサンプトン=の勝ち越し点をアシストした。「やってやろうという気持ちだった」。こだわっていた「目に見える結果」を残した。

 2人は大阪・興国高で同学年だった。南野はセ大阪のユースに所属し、20歳で海外移籍を果たすなど世代の先頭を走ってきた。かたや古橋は注目される存在ではなく、同校サッカー部から中大を経て17年に加入したJ2岐阜で結果を出し、18年途中に移籍したJ1神戸ではエースの座を勝ち取るまでに成長した。高校時代は憧れの存在で、代表の背番号10をまとう旧友と同じ舞台で躍動し、「一歩前進できた。より数字を求めて得点、アシストすることで生き残れると思う。こだわっていきたい」と代表定着へ思いを込める。

タジキスタン戦の後半、ドリブルを仕掛ける坂元(手前)=パナソニックスタジアム吹田で2021年6月7日、藤井達也撮影 拡大
タジキスタン戦の後半、ドリブルを仕掛ける坂元(手前)=パナソニックスタジアム吹田で2021年6月7日、藤井達也撮影

 右サイドバック(SB)の山根視来(27)=川崎=も遅咲きだ。3月の親善試合、韓国戦で史上34人目となる代表初出場初得点をマークし、タジキスタン戦では古橋の先制点の起点になるスルーパスや、MF橋本拳人(27)=ロストフ=のゴールをアシストするなど3得点に絡んだ。

 元々は攻撃的な位置でプレーしていたが、プロ入り後にDFに転向。湘南から川崎に移籍した昨季はJ1優勝に貢献し、守備力も兼ね備えた攻撃的SBとして評価を高め、Jリーグのベストイレブンに選ばれた。「プロになった時は、代表のユニホームを着てプレーすることを誰も想像していなかったと思う」と語る。センターバックにSBにと転向を繰り返しながら生きる道を模索してきただけに「地道に積み上げて、できないプレーも頑張って練習すればそれなりにできるようになる。苦手なプレーから目を背けないのが大事」とモットーを語る。

タジキスタン戦の後半、ドリブルで持ち出す山根(左)=パナソニックスタジアム吹田で2021年6月7日、藤井達也撮影 拡大
タジキスタン戦の後半、ドリブルで持ち出す山根(左)=パナソニックスタジアム吹田で2021年6月7日、藤井達也撮影

 タジキスタン戦の後半から出場し、代表デビュー戦で得意のドリブルでアピールしたMF坂元達裕(24)=セ大阪=も苦労人だ。中学時代に所属したFC東京の育成組織ではユースに昇格できず、「周りにうまい選手が多くいて、世代別代表にも手が届く存在でなかった」と振り返る。それでも前橋育英高、東洋大、J2山形と着実に階段を上がり、左利きのアタッカーとして台頭。昨季加入したJ1セ大阪でもゴールにつながる決定的な仕事を繰り返した。

 3月に代表に初招集されるもけがで辞退していただけに、「やっとチャンスをもらえたことはうれしいが、結果を残して定着しないと意味がない。絶対的な選手になれるようにチャレンジしていきたい」と話す。自身が歩んだ道のりを踏まえ、こうも語った。「下からはい上がってきたからこそ、今くすぶっている若い選手に希望や夢を与えられると思うし、ここで活躍したい」

 今回は東京オリンピック世代のU24(24歳以下)日本代表と活動時期が重なり、両代表で計53人もの選手が選ばれたことでチャンスが広がった。日本サッカー界の頂点で、さらなるサクセスストーリーを描くのは誰か。【長宗拓弥】

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