
米国で急増するアジア系住民へのヘイトクライム(憎悪犯罪)の取材を続けている。ヘイトクライムの増加は、新型コロナウイルスが中国から広がり、トランプ前大統領らが「中国ウイルス」と呼び続けたことが誘因だが、アジア系が溶け込んでいるように見えた地域で多発していることに驚いた。しかも加害者は、差別されてきたマイノリティーである黒人が少なくない。社会不安と無知が結びつくと、憎悪と暴力がはびこる。そんな米社会の恐怖を、住民の一人として実感している。
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