常温保存の豆腐が覆した常識 パック飲料の技術と熱意が国を動かす
毎日新聞
2021/6/14 09:00(最終更新 6/14 17:30)
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豆腐を買うなら生鮮品コーナーでしょ? そんな「常識」を覆す商品が近年普及している。「いつでもおいしい豆腐を食べてほしい」。国の食品保存基準をも変えたのは、メーカーが培った技術と“国民食”に注いだ熱意だった。
今年5月、各地のスーパーで、紙パック入りの豆腐が常温コーナーに並び始めた。製造元は徳島県北島町に本社を置く「四国化工機」で、グループ会社「さとの雪食品」(同県鳴門市)が販売。常温保存豆腐の分野で大手の森永乳業とシェアを分け合うメーカーだ。
常温保存豆腐は2019年、まず森永乳業が宅配で販売を始めた。四国化工機は5月から初めてスーパーなど量販店向けに納入している。賞味期間は現在、森永乳業が7カ月、四国化工機は4カ月。両社の共通点は、牛乳やジュースなどパック飲料の充塡(じゅうてん)技術にノウハウがあったことだ。
四国化工機によると、豆腐は9割が水分で腐敗しやすい。かつては冷蔵で賞味…
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