引退車両の部品で新商品開発 大阪メトロが「再生プロジェクト」

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新商品開発の対象となる10系車両の前で、大阪メトロの説明を受ける見学会参加者=堺市北区で1日午後1時20分ごろ、高橋昌紀撮影
新商品開発の対象となる10系車両の前で、大阪メトロの説明を受ける見学会参加者=堺市北区で1日午後1時20分ごろ、高橋昌紀撮影

 大阪メトロが「廃車再生プロジェクト」をスタートさせた。7月に引退予定の御堂筋線10系車両の部品を活用し、ジャンルにとらわれない新商品を開発する新事業。一般公募による試作品の製作を進め、11月のお披露目を目指す。10系は半世紀近く活躍してきた大阪メトロの代表的車両で、同社は「末永く親しまれるような商品に生まれ変わらせたい」(マーケティング事業本部)と取り組んでいる。【高橋昌紀】

 大阪メトロは「ものづくりの街・おおさか」を支えてきた地場の製造業、デザイナーらと協力し、鉄道事業者ならではの新たなブランド創出に取り組んでいる。今回の再生プロジェクトもその一環で、「SDGs(持続可能な開発目標)」の掲げる「つくる責任 つかう責任」(目標12)への貢献も意図している。

新商品開発の対象となる10系車両の車内で、部品などをチェックする見学会参加者ら=堺市北区で1日午後1時40分ごろ、高橋昌紀撮影 拡大
新商品開発の対象となる10系車両の車内で、部品などをチェックする見学会参加者ら=堺市北区で1日午後1時40分ごろ、高橋昌紀撮影

 一般公募には約40の個人・事業者が応じた。6月1、2日には堺市北区の中百舌鳥検車場で、車両見学会を実施。参加者はカメラ、巻尺などを使い、つり革や座席、ドアなどの部品を熱心に記録していった。

 枚方市の商品企画会社の担当者(47)は「『鉄道部品を再生した』というだけで、商品にストーリーが生まれる。がっしりした素材感をいかし、スマートフォン用スタンドなどに使えるかもしれない」と語った。

 大阪メトロは6月下旬までに商品開発案を提出してもらい、選考会後に試作品の製作に取り組む。マーケティング事業本部は「引退車両は愛好家などに部品の一部を販売し、廃車とすることが多かった。再生プロジェクトを軌道に乗せ、引退車両を有効活用したい」としている。

 10系は現在、7編成70両が運行中。引退予定の1編成は1987年に製造された。

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