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たたなづく

映画監督の河瀬直美さんが時代や世界、人々のつながりに思いをはせます。

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聖火に託す平和への想い=河瀬直美

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東京オリンピックの公式映画撮影スタッフ
東京オリンピックの公式映画撮影スタッフ

 3月25日に福島県の双葉郡にあるJヴィレッジを出発した聖火は、7月23日までの4カ月の間、全国の47都道府県をさまざまな形でつながれてゆく。緊急事態宣言やまん延防止措置が出された地域では、聖火を沿道で見守る人の密を避けるために、公園などの限られた場所でランナーの皆様が手の届く距離に立ち、聖火を右から左に渡してゆくというような苦肉の策を講じている。どんなことがあっても人々の手から手で、聖火に託した想(おも)いをつないでゆこうとしているのだ。聖火リレー最終日、それはオリンピックの開幕の日にあたる。全世界の人が見守る国立競技場にやってくるのだ。

 1964年の東京大会では、その様子を見ていた橋本聖子さんのお父様が聖火の聖をとって、橋本さんに「聖子」と名付けた。そんな彼女が今回、東京2020組織委員会の会長を務めるという宿命を担っている。

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