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プロ野球・密着中

阪神・井上広大/1 将来の4番の「今しかできないこと」と大山の金言

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2軍の試合で4番として出場する阪神・井上=鳴尾浜球場で2021年4月27日、安田光高撮影
2軍の試合で4番として出場する阪神・井上=鳴尾浜球場で2021年4月27日、安田光高撮影

 イチローも前田健太も村上宗隆も、かつては2軍で汗を流した。毎年100人以上の選手が戦力外となるプロ野球。激しい競争を勝ち抜き、1軍での活躍を目指す若手が今、何に取り組み、何を考えているか。球団担当記者が一人の選手を追いかける「プロ野球・密着中」。阪神の「将来の4番」として期待される2年目の井上広大(こうた)外野手(19)の現在地と胸の内に迫る。(今後は他球団でも始めます)

 今季の球界は、高卒2年目の活躍が著しい。投手ではオリックス・宮城大弥(19)が6勝を挙げ、ヤクルト・奥川恭伸(20)も2勝。ロッテ・佐々木朗希(19)もプロ初勝利をマークした。打者でもオリックス・紅林弘太郎(19)や楽天・黒川史陽(20)が頭角を現してきた。今春まで高校野球を7年担当した私にとって、かつて見聞きした高校球児がプロでも活躍するのはうれしい限りだが、「井上広大」の名前がないのがさみしい。

 2年前の2019年夏の甲子園。井上は履正社の4番として決勝での逆転3ランを含む3本塁打を放ち、チームを初優勝に導いた。実績はもちろん、飛ばす力は同じ履正社出身のロッテ・安田尚憲(22)より上と言われていた。

 その年のドラフト会議で2位指名され、阪神に入団した。同期でドラフト1位の西純矢投手(19)や同3位の及川雅貴投手(20)は今年5月にプロ初登板し、プロ初勝利も手にした。井上も同じ5月の巨人戦で19年夏以来となる甲子園での本塁打を放ったが、舞台は2軍の交流戦だった。

 井上は「将来の4番」という育成方針の下、1年目から2軍で4番として起用されている。今季、阪神担当になったのを機に、私は2軍の拠点の鳴尾浜に度々足を運んでいるが、彼は苦しんでいるように見えた。

 現状をどう捉え、今後どうステップアップしていきたいのか――。高校2年時から取材してきた井上の胸中が知りたくて、単独で話を聞く場を設けてもらった。特に印象的だったのが、「今しかできないこと」と、現在阪神の4番を務める大山悠輔内野手(26)からの金言だった…

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