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コロナ下、カラスしなやかに 自粛の街、人は減っても高い適応能力 東大特任准教授・松原始さんが観察

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歌舞伎町で生ゴミをあさるカラス=東京都新宿区で2021年5月21日(松原始さん提供)
歌舞伎町で生ゴミをあさるカラス=東京都新宿区で2021年5月21日(松原始さん提供)

 コロナ禍が長引く中、象徴的な光景としてテレビのニュースで流れるのは、コロナ前と比べ人出が減った都心の繁華街の映像だ。では、繁華街で生きるカラスはどうなっているのか。東京大の「カラス博士」に、知られざる生態を大いに語ってもらった。カラス講義の始まりだ。

 新型コロナウイルス感染が広がり始めてから約1年半。「外出自粛」や「在宅ワーク」が定着し、繁華街の人出が減る中、動物や鳥の動きにも変化が出ている。例えば、ネズミ。初めて緊急事態宣言が首都圏などで出された2020年4月以降、繁華街に加え、住宅街でも目撃例が相次いだ。全国の駆除業者らでつくる「ねずみ駆除協議会」によると、飲食店の休業で主食とする生ゴミが減り、本来は夜行性のネズミが、餌を求めて日中でも活動を活発化させている可能性があるそうだ。

 では、ネズミ同様に繁華街で生ゴミを主食としているカラスの行動にも変化はあるのか。東京大総合研究博物館特任准教授の松原始さん(51)に聞いてみた。カラス研究を続けて25年の「カラス通」だ。コロナ感染拡大後は、東京の繁華街や多くのカラスが生息する代々木公園(渋谷区)などで、カラスの行動変化などを調査している。

 松原さんは「現時点でコロナに感染したカラスは発見されていません」とした上で、「まだコロナ禍による行動変化だとは断定できませんが、都内でいえば、JR新宿駅周辺や東京駅前など繁華街の目立つ場所で、繁殖に成功しているカラスを見かけた。彼らは警戒心が強く、人の目を気にするところがありますが、人出が減り監視の目が少なくなったことで、繁殖がやりやすくなった可能性があります」と明かす。

 一方、生ゴミが減った…

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