「詞華集編さん、批評家の仕事」 池澤夏樹さん、大岡信研究会で講演

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 第20回大岡信研究会がオンラインで開かれ、作家の池澤夏樹さんが講演した。同研究会は詩人、大岡信(1931~2017年)の文学を研究・顕彰する活動を、14年から続けている。

 まず池澤さんは、シリーズ「日本現代詩大系」の戦後期編3巻が70年代に出た際、大岡と親しく顔を合わせたという出会いを紹介。「多くの人々の作品から優れたものを選び、アントロジー(詞華集。アンソロジーのフランス語読み)を作る仕事だった。アントロジーの編さんは創作より劣ると思われがちだが、大事な文学の営為だ」と、自身の『世界文学全集』『日本文学全集』(各全30巻)編集の体験を踏まえて述べた。

 また、大岡の『折々のうた』を「無限に続くかのようなアントロジーだった」と評価したうえで、「優れた作品を選んで配置するのは批評家の仕事だ」と語り、紀貫之、藤原定家という「日本の詩歌を律した」理論家の流れに位置づけた。

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