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香坂山遺跡(長野県佐久市) 大陸経由、最古の石刃

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香坂山遺跡の主要な石器。上段は尖頭器。下段は、右から小石刃3点と石核、3点の大型石刃。左端が石斧(長さ約14センチ)=国武貞克氏提供
香坂山遺跡の主要な石器。上段は尖頭器。下段は、右から小石刃3点と石核、3点の大型石刃。左端が石斧(長さ約14センチ)=国武貞克氏提供

 人里離れた山中の遺跡がますます光を放っている。後期旧石器時代の香坂山(こうさかやま)遺跡(長野県佐久市)。C14年代測定で3万6800年前の遺跡とわかった。後期旧石器時代を特徴づける「石刃」が出土する遺跡として最古の年代で、日本列島の人類史の解明にまた一歩前進した。

 国武貞克・奈良文化財研究所考古第一研究室長を中心とする研究グループが、先月開かれた日本考古学協会の総会でオンライン発表した。

 香坂山遺跡は浅間山の東南約15キロの標高1140メートル地点に立地。1997年に一度発掘され、石刃が出土した。石刃とは、一つの石から効率よく何本もはがしたナイフのような縦長の石器だ。石刃出現の時期や起源は長年の懸案のため、国武氏は遺跡の正確な年代測定を目標に昨年改めて発掘。約800点の石器が出土した。長さ10センチを超す大型石刃、3~4センチの小石刃、先のとがった大型の尖頭器(せんとうき)の3種…

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