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Shall・we・バレエ?

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Shall・we・バレエ?

同時多発した「春の犠牲」=斉藤希史子

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 金森穣率いる舞踊団Noismは7月、新版「春の祭典」などで本拠地・新潟からさいたま、札幌の各市を巡る。フラメンコ界の鬼才イスラエル・ガルバンによる今月後半の来日ツアーと同じタイトル。実は今月初めには、英ロイヤル・バレエを飛び出した「異端児」セルゲイ・ポルーニンが、やはりこの曲を東京で踊る予定だった(新型コロナ禍で中止)。共時性というのだろうか、こうした演目の「同時多発」はまま起こる。折しも作曲者・ストラビンスキーの没後50年だ。

 初演時に客席を騒然とさせたという大曲に金森が試みたのは、楽譜からのアプローチ。オーケストラの奏者のようにダンサーらを楽器別に振り分け、各パート譜の音符に合わせて動かしていく。金森いわく「音の構造から舞踊を作る実験」。群集心理がうごめく中、「危機にさらされた生命」が輝き渡る。

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