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藤原章生のぶらっとヒマラヤ/24 また来ればいい

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標高7300メートル付近の最終キャンプから北東稜(りょう)を見下ろす。下にいるのは別パーティー。バックの低い山は6920メートルのトゥクチェ峰=2019年10月11日、藤原章生撮影
標高7300メートル付近の最終キャンプから北東稜(りょう)を見下ろす。下にいるのは別パーティー。バックの低い山は6920メートルのトゥクチェ峰=2019年10月11日、藤原章生撮影

 ダウラギリの最終キャンプで強風に遭い、私たちは撤退せざるを得なかった。単にシェルパたちの決定に従ったというのではない。そのとき同じ標高7300メートルにいた他のパーティー、中には8000メートル峰を12座も登っている人も含めた総勢15人ほどの外国人たちとほぼ同数のシェルパたちがみな諦めた。

 急な雪面をザイルにぶら下がりながら、ゼーゼーと荒い息を吐き、私は「死なずに済んだ」と苦い喜びをかみしめていた。

 でも、そもそも、生き残るのが目的ならなぜ2カ月もの休暇を取って、200万円もの大金をはたいて、こんなことをやっているのか。

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