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ファーストは子どもか、五輪か 大会派遣巡り教育現場に混乱、摩擦

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東京都オリンピック・パラリンピック教育プロモーションムービーの一場面=ユーチューブから
東京都オリンピック・パラリンピック教育プロモーションムービーの一場面=ユーチューブから

 東京オリンピック・パラリンピックの聖火リレーの応援や競技の観戦を巡り、教育現場に混乱が広がっている。本大会まで間もなく1カ月だが、児童や生徒を派遣する計画が新型コロナウイルスの感染が拡大する前のまま変わらず、具体的な予防対策が示されないままだからだ。教員からは「ただの動員だ」「子どもたちの安全が守れない」と反発が上がり始め、学校内部で摩擦が激しくなるケースも出てきた。【菅野蘭/デジタル報道センター、春増翔太/東京社会部】

教育委員会は「コロナ禍前の計画通りに」

 「子どもを心配するより、オリンピックにどう協力するかという学校としての体裁が大事なんだと感じました」。東京都府中市の市立中学校に勤める教員は、取材にこう語る。東京都には7月9~23日にオリンピックの聖火リレーが回ってきて、府中市では14日夜にランナーが公道を走る。教員の中学校には、沿道で応援するため部活動の生徒を派遣する計画があった。

 問題の発端は2年前にさかのぼる。市は2019年、市民陸上競技場から東京競馬場までの約5キロを聖火リレーのコースに設定するとともに、この教員の中学校の生徒を含む5人をランナーに選んだ。そこで市教育委員会が計画したのが、部活動に参加する生徒らを沿道に派遣し、パフォーマンスや応援をさせるという演出だった。

 しかし新型コロナの影響でオリパラは延期され、緊急事態宣言により学校は休校や活動の制限を余儀なくされた。3度目の宣言が続く今も、府中市の市立小中学校の部活動は、土日は休止▽平日は週2日まで▽1日2時間以内――と限られている。

 ランナーに選ばれた生徒は21年3月に卒業したが、走る予定は変わっていない。そして市教委からは今年度に入り、学校に「新型コロナ禍前の計画通り、当日は午後6時半~7時半に部員らを出すように」と連絡があった。

 教員は「ちょうど緊急事態宣言中でしたから…

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