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「嘘とデタラメにまみれた」 後藤田正純氏と地元県議ら仁義なき対立

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5月9日に開かれた自民党徳島県連の常任総務会。次期衆院選での後藤田正純氏の非公認を党本部へ要請することを決めた=徳島市内のホテルで2021年5月9日午後2時50分ごろ、三野雅弘撮影
5月9日に開かれた自民党徳島県連の常任総務会。次期衆院選での後藤田正純氏の非公認を党本部へ要請することを決めた=徳島市内のホテルで2021年5月9日午後2時50分ごろ、三野雅弘撮影

 衆院議員の任期満了(10月21日)まで約4カ月と迫る中、衆院徳島1区の自民党公認を巡って現職の後藤田正純氏(51)と自民党徳島県連の間で確執が深まっている。後藤田氏はSNS(ネット交流サービス)で県連所属の県議らを批判し、県連は後藤田氏を公認しないよう党本部へ申し入れる異例の事態に発展した。「カミソリ」と称された故・後藤田正晴元副総理を大叔父に持ち、俳優と結婚して衆院当選7回を重ねる正純氏に何があったのか。そして自民党徳島県連の「お家騒動」とも映る対立の着地点は--。

異例の非公認要請

 「私たちは後藤田衆院議員の『嘘(うそ)とデタラメにまみれた言動』に翻弄(ほんろう)され、議員生活に支障をきたすほど痛手を被ってきた」「同志として決して認められない」

 5月7日付で県議会最大会派の県議会自民党が県連に出した、後藤田氏の非公認を求める申し入れ書には激しい文章が並ぶ。所属県議24人全員の署名も添えられている。現職の自民党国会議員に対し、地元の自民県議全員が公然と非難する極めて異常な事態だ。

 県議らが特に問題にしているのが、後藤田氏が発信するフェイスブックの書き込みだ。5期目の飯泉嘉門知事と県議会自民党を名指しして「県民不在の『なれ合いべったり県政』」「皆んなで渡れば怖くないと言う、猿山の群れは、もはや県民にも、自民党員にも支持されない」などと書き込んでいた。いずれも知事と県議会自民党の蜜月状態を批判したものだ。

 同9日に徳島市のホテルで開かれた県連の常任総務会。県連幹部ら34人が出席し、後藤田氏もリモートで参加した。申し入れ書は議題として取り上げられ、複数の県議が発言し、後藤田氏の反論が繰り返されたが、お互いの意見は平行線をたどったまま。申し入れ書は賛成多数で採択され、17日、県連会長の山口俊一衆院議員(徳島2区)らによって党本部へ届けられた。

「県連決定は独善だ」

 渦中の後藤田氏は強く反発し、常任総務会の前に県連の刷新を山口県連会長に要請していた。党本部に対しても、後藤田氏と親しい市議や町議、元議員ら24人が同様の趣旨の文書を送った。後藤田氏は後日、毎日新聞の取材に「党員不在。県議の数の力で独善的に決めたものだ」と県連の決定を批判。常任総務会後の記者会見で「県議会会派全員の要望は前代未聞。重く受け止めた」と語った山口県連会長に対しても、「全然重くない。何を言っているのか」と一笑に付した。

 自らの組織に対しても遠慮しない発言は、「意見なくして成長なし」を信念とする論客の後藤田氏らしい物言いだ。初当選(2000年)以降の政治家としての経歴を振り返っても、02年の牛海綿状脳症(BSE)問題で野党が出した農相不信任決議案に対し、自民党の否決方針に造反して欠席。内閣府金融担当政務官だった06年には、金融庁の貸金業規制法改正案に反対して政務官を辞任している。小選挙区では負け知らずだが、副内閣相の経験はあるものの、入閣は実現していない。現在は党政調会長代理を務める。

 今回の取材でも「私は一県民、国会議員として県民の知る権利のために真実を追求し、それをSNSで発信をしている。『なぜ直接言ってこないのか』なんて指図をどうしてされなきゃいけないのか。これは言論統制だ」と熱弁を振るった。次期衆院選にも言及し、「県議に頼った選挙はやらない。県民に直接訴える選挙です」。自分のスマートフォンを示し「県の新型コロナウイルス対策の甘さを指摘するのも、医療現場などから直接、多くのご意見をいただいているからですよ」と語った。

知事を1区で出したいなら「どう…

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