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五輪開催こだわり「無観客」カードで予防線 続く場当たり対応

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政府、東京都、大会組織委員会、国際オリンピック委員会(IOC)、国際パラリンピック委員会(IPC)による5者協議後、記者会見する大会組織委の橋本聖子会長(右)と武藤敏郎事務総長=東京都中央区の晴海トリトンスクエアで2021年6月21日午後5時35分、幾島健太郎撮影
政府、東京都、大会組織委員会、国際オリンピック委員会(IOC)、国際パラリンピック委員会(IPC)による5者協議後、記者会見する大会組織委の橋本聖子会長(右)と武藤敏郎事務総長=東京都中央区の晴海トリトンスクエアで2021年6月21日午後5時35分、幾島健太郎撮影

 東京オリンピックの観客数が21日、最大1万人に正式決定した。新型コロナウイルスの感染再拡大を懸念する専門家有志は無観客が望ましいと提言したが、国際オリンピック委員会(IOC)も日本側も耳を傾けることはなかった。ただし、世論の反発を恐れて予防線を張るように「無観客」の声も上がり始めた。

観客なお未定「もう中止はない」

 「感染・医療状況に急激な変化がある場合は、無観客を含めて対応を検討する必要がある」。5者協議の冒頭のあいさつで、東京都の小池百合子知事はそう述べた。東京五輪の観客上限をこれから決めようという直前で、早くも含みをもたせたのだ。

 大会組織委員会と政府、東京都は、国際オリンピック委員会(IOC)、国際パラリンピック委員会(IPC)との5者協議で、東京五輪の観客上限を会場定員の50%以内で最大1万人とすることを決めた。IOC関係者が「ボールは日本側にある」と話す通り、観客については日本側が提案し、IOCが承認した。チケット収入を得るのは組織委だ。IOCは放映権料さえ入れば利権が守られるため、観客の有無に固執していない。開催都市契約上、IOCが単独で決定できる中止と異なり、日本側の判断で「無観客」にはできる。

 年明け以降、2度の緊急事態宣言が続いたこともあり、大会関係者の間では「早く無観客と決めるべきだ」という意見もあった。しかし、観客の有無はチケット収入や経済回復の効果に関わる。「無観客」のカードを切れば、残る選択肢は「開催」か「中止」の二つに絞られてしまうため、組織委は観客を入れることにこだわった。結論を何度も先延ばしにし、緊急事態宣言解除後の6月下旬まで粘って「最大1万人」という形にこぎつけた。

 ようやく観客の上限決定にたどり着いたものの、「無観客」論は高まる。5者協議の開始約1時間半前には菅義偉首相が、会議冒頭のあいさつでは小池知事が相次いで感染状況に応じて無観客を検討する必要性を明言し、5者協議でもその通りに決まった。組織委関係者は「とりあえず国民を安心させるために、無観客と言わ…

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