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濃い味、うす味、街のあじ。

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北摂へ伝統つなぐ細うどん

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 グルメ誌のうどん特集や大阪のグルメガイドに必ず登場する北新地のうどんの名店「黒門さかえ」が、この6月に南千里へ移転した。

 4月20日の休業の知らせを知って、「ミシュランガイドに選ばれたさかえまでがコロナで移転か」という心配の声、さらに移転先が北摂の住宅街だと聞いて「なぜ?」と驚くファンが多かった。

 店名に「黒門」と冠するこの店は1955年にミナミの黒門市場で、天ぷらうどん一本で開店。店は屋台同然で、黒門屈指の青果店の「なべじ」が夕方に閉店した後の店先を使った店舗だった。ちなみに「なべじ」は大正8(1919)年創業の老舗だが、コロナ禍の中、昨年、101年の歴史を閉じた。

 90秒でゆでられる市場仕様の細麺にとびきりのえび天ぷらが乗った「さかえ」のうどんは1杯600円。大卒国家公務員の初任給が1万円ほどの時代には超高価だったが、日に200杯は軽く出ていたという。

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