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沖縄戦

「鉄の暴風」が吹き荒れた沖縄戦から77年。約3カ月に及んだ地上戦は住民を巻き込み、日米合わせて計約20万人が犠牲となった。

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学徒隊惨劇、コロナが問う継承 沖縄学生や教員、オンライン模索

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 今年も沖縄戦の犠牲者を悼む「慰霊の日」を迎えた23日の沖縄。一般住民を含む20万人もの命が奪われた地上戦の悲劇に人々は思いをはせ、教訓を今に生かそうと誓う。76年前の体験を継承し、平和の祈りをつなごうと動く若い世代の姿もある。

   ◇

 新型コロナウイルスで活動が制限される中、どうやって戦争の記憶を継承していくか――。「白梅(しらうめ)学徒隊」として76年前の沖縄戦に動員され、命を落とした県立第二高等女学校(二高女)の生徒たちを追悼する「白梅之塔」(沖縄県糸満市真栄里)。今年の23日は慰霊祭を開かずに自主参拝となったが、元学徒の体験を語り継ぐ戦後世代はSNS(ネット交流サービス)で「あなたのウムイ(思い)届けます」と呼び掛け、集まった花代で購入した約100本のガーベラなどと寄せられた平和のメッセージを供える。

 県史によると、1945年3月下旬に白梅学徒隊として動員された二高女の生徒46人は現在の八重瀬(やえせ)町の野戦病院に配属され、負傷兵の看護や手術を手伝った。6月4日に解散を命じられ、生徒たちは追い詰められた沖縄本島南部で米軍の攻撃を受け、17人が亡くなった。

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