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「通称使用の拡大では限界」 高まる選択的夫婦別姓のニーズ

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最高裁判所=東京都千代田区隼町で、本橋和夫撮影
最高裁判所=東京都千代田区隼町で、本橋和夫撮影

 夫婦別姓を認めない民法と戸籍法の規定が憲法に違反するかどうかが争われた家事審判で、最高裁大法廷が23日、規定を「合憲」と判断した。大法廷の合憲判断は2015年の判決に続いて2度目となった。

 夫婦別姓を望む声は、1986年に男女雇用機会均等法が施行され、女性の社会進出が進むとともに高まってきた。政府は選択的夫婦別姓制度の導入を検討したが実現せず、現時点では結婚前の旧姓の通称使用が代替策となる。ただし、限界を指摘する声は多い。

 1992年にいち早く社員の旧姓使用を認めた日本IBM(東京)。結婚している女性社員の7割以上が旧姓で働く。

 社員が旧姓使用を希望する場合、旧姓と戸籍名の二つを管理し、通常勤務と、源泉徴収など戸籍名が必要な場面とで使い分ける。事務は煩雑になるが「働きやすい環境を」との声に応えた。人事担当者は「旧姓で築いた社内外の実績や人脈があり、旧姓での活動のほうがパフォーマンスが発揮される」と語る。

 総務省の労働力調査によると、15~64歳の女性の就業率は、2000年の56・7%から20年には70・6%に上昇した。労務行政研究所が企業数百社から回答を得た調査では、旧姓使用を認める割合は01年の30・6%から13年には64・5%と倍増。18年には67・5%とさらに拡大した。働く女性の増加とともに、旧姓使用の需要の高まりは数字に表れ、15年に最高裁が同姓規定を合憲と判断した後も傾向は顕著になっている。

 政府は旧姓の通称使用拡大には前向きだ。パスポートの他に、政令改正で19年からマイナンバーカードや住民票の写しでも旧姓併記が可能になった。ただ、…

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