治療評価に限界も…不妊治療、3段階でランク付け ガイドライン公表

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生殖補助医療のガイドラインを説明する日本生殖医学会の大須賀穣理事長(中央)ら=東京都内で2021年6月23日午後1時3分、岩崎歩撮影
生殖補助医療のガイドラインを説明する日本生殖医学会の大須賀穣理事長(中央)ら=東京都内で2021年6月23日午後1時3分、岩崎歩撮影

 日本生殖医学会は23日、体外受精や顕微授精など生殖補助医療についての効果や安全性を、科学的根拠などを基に評価したガイドライン(指針)を公表した。生殖補助医療に伴う検査や投薬、処置計113件について、推奨する度合いを提示した。政府は2022年4月から公的医療保険を不妊治療に適用する方針で、この指針に基づき適用対象を決めるとみられる。【渡辺諒、岩崎歩、中川聡子】

両論併記も多く「課題は多い」

 同学会によると、不妊には多様な原因があり、それぞれの状態に応じて各医療機関が個別の判断で治療をしてきた。その一方、十分な科学的根拠が構築される前に新たな治療法が導入されるという状況が続き、有効性や安全性が明らかになっていない治療法もある。欧米では科学的な評価に基づく指針作りが進んでいたが、国内ではこれまでなかった。

 指針では、体外受精や顕微授精を受ける適格条件や、体外受精のために卵子を採取する際の注意点、受精卵が成長した胚の培養方法などについて、国内外の文献などを基に評価。40項目113件に及ぶ検査や投薬、処置について、推奨レベルに応じて「実施を強く勧められる」43件▽「勧められる」47件▽「考慮される」23件――と3段階でランク付けした。

 例えば、精巣から外科的に採取した精子を使う場合は、顕微授精を行うことを強く推奨。子宮に移植する前に胚培養をした方が妊娠しやすいとした。11月にも詳細な解説文を記載した冊子を医療従事者向けに発行する。

 ただし、生殖補助医療は…

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