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同姓「合憲」 裁判官意見に激論の跡 司法に限界、国会論議も停滞

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最高裁に入る夫婦別姓訴訟の申立人と弁護士ら=東京都千代田区で2021年6月23日午後2時45分、佐々木順一撮影
最高裁に入る夫婦別姓訴訟の申立人と弁護士ら=東京都千代田区で2021年6月23日午後2時45分、佐々木順一撮影

 夫婦別姓を認めない法律の規定を再び「合憲」と判断した23日の最高裁大法廷決定は、国民の賛否が分かれるテーマを司法が審査する限界を示した。女性の社会進出で選択的夫婦別姓制度導入への期待は高まるが、政治の動きも鈍く、専門家は司法と立法のいずれもが目を背けることにならないかと危惧する。

「通称使用拡大で不利益緩和」「個人の尊厳ないがしろに」

 戦後に改正された民法は、婚姻に際し夫婦いずれかの姓を選択するよう義務付けた。しかし、現実には96%は女性が改姓している。

 こうした実態の是非が争われた訴訟の2015年の大法廷判決は、同姓規定を「家族という集団を想起させるものとして、姓を一つに定めることには合理性がある」と評価。アイデンティティーや婚姻前のキャリアの喪失など女性が感じる不利益は、旧姓の通称使用を拡大することで一定程度緩和されるとし、合憲判断を導いた。

 これに続いた今回の家事審判は、15年判決以降の社会や国民意識の変化を、規定が不合理といえるほどに事情が変わったととらえられるかどうかが焦点だった。しかし、決定は「15年判決に照らせば合憲は明らか」と述べるだけで、合憲判断とした詳しい理由は明らかにしなかった。

 一方で、7人の裁判官が示した個別意見が、激論の形跡をうかがわせた。

 合憲の立場を取った深山卓也裁判官ら3人の補足意見は、改姓による不利益については15年判決と同様、「通称使用の拡大で一定程度緩和できる側面が大きい」と指摘。ただ、このまま社会状況の変化が進めば…

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