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事実婚カップル「最高裁は思考停止」 不利益の厚い壁、救済遠く

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夫婦同姓規定を合憲とした最高裁決定を受けた記者会見で、準備していた婚姻届を見せる水沢博司さん(左・仮名)と高橋彩さん(仮名)=東京都千代田区で2021年6月23日午後5時28分、前田梨里子撮影
夫婦同姓規定を合憲とした最高裁決定を受けた記者会見で、準備していた婚姻届を見せる水沢博司さん(左・仮名)と高橋彩さん(仮名)=東京都千代田区で2021年6月23日午後5時28分、前田梨里子撮影

 願いはまたしても届かなかった。夫婦別姓を認めない民法と戸籍法の規定を「合憲」とした23日の最高裁決定は、6年前の憲法判断を踏襲する形で同じ結論を導いた。選択的夫婦別姓制度の実現を訴え、司法に救済を求めてきた事実婚カップルたちは「最高裁は思考停止した」と批判した。

 「不利益は、いつまで続くのか」。東京都に住む40代の高橋彩さんと水沢博司さん(いずれも仮名)は合憲判断に憤りを隠さなかった。

 2人が事実婚をしたのは2009年。高橋さんは「アイデンティティーを守りたい」と別姓を強く望み、大学教員の水沢さんも研究キャリアを学内外で維持する上で姓の変更を受け入れられず、2人は婚姻届を出さないまま、結婚式を挙げた。

 しかし、程なく事実婚の現実を知る。パートの高橋さんの収入は、法律婚ならば配偶者控除の対象になるが、事実婚では認められない。「泣き寝入りするのはおかしい」と毎年、確定申告に際して一時的に法律婚をし、税控除の申請をした上で離婚届を出すことを繰り返した。水沢さんの勤務先の大学は、事実婚の場合、家族手当の支給対象外だったが、21年度に見直されることになった。

 子どもが婚外子となるのを避けるため、…

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