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逢香さん=妖怪を書で描く、個展を開催中の「妖怪書家」

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逢香(おうか)さん(27)

 奈良産の墨を使った書で描くのは妖怪を通してユーモラスに世相を斬る世界。新型コロナ禍で疫病退散の願いを込めた「アマビエ」は目力に強さもにじむ。「悲しみを受け入れた先のたくましさがあり、クスッと笑いを与えてくれるのが妖怪。楽しさを共有してほしい」と笑う。

 書道教室を運営する母の指導で6歳の時、筆を持ち始めた。中学時代、流行を追う同級生の輪に入れなかった。「逃げたらアカン。居場所があるはずや」。ひとり考え詰めた少女は日記に「未来の自分へ」と題し、「今のままじゃない。この先は大丈夫」と書き残した。

 高校時代は書道に励み、大学でも研究を進めた。1年の変体仮名の授業。江戸文化を崩し字と妖怪で表した挿絵入りの娯楽本「草双紙(くさぞうし)」に接し、「ナンセンスでおちゃめ。心の隙間(すきま)に入り込んで来た」。メモ帳にはボールペンで写した妖怪が並んだ。

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