「夫婦同姓、いずれは違憲に」 元最高裁判事が読み解く合憲判断

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夫婦別姓を認めない民法と戸籍法の規定が憲法に違反するかどうかが争われた3件の家事審判の特別抗告審で、最高裁が両規定を「合憲」とする決定を出したことを受け、インタビューに答える元最高裁判事の桜井龍子さん=東京都千代田区で2021年6月23日、竹内紀臣撮影
夫婦別姓を認めない民法と戸籍法の規定が憲法に違反するかどうかが争われた3件の家事審判の特別抗告審で、最高裁が両規定を「合憲」とする決定を出したことを受け、インタビューに答える元最高裁判事の桜井龍子さん=東京都千代田区で2021年6月23日、竹内紀臣撮影

 夫婦別姓を認めない民法と戸籍法の規定について、最高裁大法廷が23日、2015年12月の判決に続いて2度目の合憲判断を示した。別姓の実現はまたも遠のいたかにみえるが、15年判決で違憲の立場を取った元最高裁判事の桜井龍子さん(74)は「がっかりする必要はない。最高裁は、いずれ違憲判断が出るとのメッセージを送っている」とみる。

 旧労働省官僚出身の桜井さんは、前職では旧姓を使用していたが、就任時の最高裁では旧姓使用が認められず、自己喪失感や仕事上の不都合を味わった。その経験から、15年の判決では、当時いた3人の女性裁判官の連名の反対意見として、夫婦同姓の規定は違憲と述べた。

 それから5年半の月日が流れた。だが、今回は、そもそも合憲判断が出ると予測していたという。「みなさん期待されていたが、最高裁判例は縦から斜めからいろいろな観点で吟味する。安定性も必要で、簡単に変わるものではない」

 今回の決定の多数意見は「制度のあり方は国会で論ぜられるべきだ」として、15年判決と同様に立法府にさらなる議論を委ねた。司法の限界を認め、立法府に解決の責任を押しつけたようにもみえる。だが、桜井さんは、…

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