連載

eye

社会や政治、スポーツなど国内外の動きを、写真のレンズを通して見つめます。

連載一覧

eye

見つめ続ける・大震災 「日常」求め10年 福島・浪江 葛藤の海

  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷

 「毎日船さ出すことができて初めて震災前と同じ日常だ」と福島県浪江町の漁師、小松諒平さん(38)は話す。

 相馬双葉漁協請戸(うけど)地区によると、福島県の海は3月末で試験操業を終え、現在は本操業へ向けた準備期間というが、水産資源の保護などを理由に出漁回数はこれまでと変わらず週2回ほど。一方、津波で漁業施設すべてを失った請戸漁港も港湾や市場が再整備され、震災前と同程度の設備が整った。

 強い日差しが注ぐ6月9日朝の同港。「あんなの誰も来っと思わなかった」「んだ。来ると思わなかったから家にいたんだな」。水揚げを終えた漁師たちがカレイ漁で使った漁網の絡まりをほどくいつもの作業の最中だった。最近の天気や新型コロナの話に混じり、ふと話題が東日本大震災発生時に及んだ。真新しい風景の中でも当時の記憶は生々しい。暑い寒いの話をしていても震災当日の寒かった天気の話が出ることもあるという。

この記事は有料記事です。

残り278文字(全文667文字)

あわせて読みたい

この記事の特集・連載
すべて見る

注目の特集