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岩間陽子・評 『オリンピック 反対する側の論理』=ジュールズ・ボイコフ著、井谷聡子、鵜飼哲、小笠原博毅・監訳

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『オリンピック 反対する側の論理 東京・パリ・ロスをつなぐ世界の反対運動』
『オリンピック 反対する側の論理 東京・パリ・ロスをつなぐ世界の反対運動』

 (作品社・2970円)

監視されないIOC 民主主義が必要

 オリンピック開幕まで一カ月を切った。この一年で、オリンピックはすっかり薄汚れたものになってしまった。IOC(国際オリンピック委員会)の面々の傲慢さと、開催都市契約の内容のひどさには、開いた口が塞がらなかった。どうやって我々は、ここまで来てしまったのか。日本語で入手容易なオリンピック関連本を集めてみた。

 いわゆる礼賛本を除けば、オリンピックの歴史をやや批判的視点から描いたものがいくつかある。デイヴィッド・クレイ・ラージ『ベルリン・オリンピック・1936』(白水社)、デイビッド・ゴールドブラットの『オリンピック全史』(原書房)などが、このグループに属する。近代オリンピックが政治的に利用され、商業主義に毒されて行く過程を検証している。ジャーナリストが書いたものの中では、後藤逸郎氏の書いた『オリンピッ…

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