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皇室の活動

天皇、皇后両陛下をはじめとした皇室の方々の活動や様子を中心に、日々の新聞紙面では紹介しきれない話題も伝えていきます。

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皇室の活動

(6月12~25日)上皇ご夫妻や高齢の皇族方 ワクチン2回目接種

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武蔵陵墓地を訪れ、香淳皇后の武蔵野東陵を参拝された秋篠宮家の長女眞子さま=東京都八王子市で2021年6月16日午前10時21分、吉田航太撮影 拡大
武蔵陵墓地を訪れ、香淳皇后の武蔵野東陵を参拝された秋篠宮家の長女眞子さま=東京都八王子市で2021年6月16日午前10時21分、吉田航太撮影

 紙面では伝えきれない皇室の方々の動きや様子を紹介する「皇室の活動」。今回は天皇、皇后両陛下や皇族方が参列された「香淳皇后例祭の儀」など6月12~25日分です。【和田武士/社会部宮内庁担当】

香淳皇后をしのぶ

 昭和天皇の妻で、天皇陛下の祖母である香淳皇后の逝去から21年となった16日、歴代天皇などを祭る皇居・皇霊殿で「香淳皇后例祭の儀」があり、天皇、皇后両陛下や、秋篠宮ご夫妻ら皇族方が参列されました。

 また、香淳皇后が埋葬されている武蔵野東陵(東京都八王子市)には、秋篠宮ご夫妻の長女眞子さまが訪問しました。グレーの拝礼服にマスクを着けた眞子さまは、陵に向かって深く頭を下げていました。

 宮内庁によると、眞子さまが皇居や住まいのある赤坂御用地(東京都港区)以外で公的な行事に臨むのは、昭和天皇の命日である1月7日に武蔵野陵(八王子市)を訪れて以来約5カ月ぶりのことです。

 香淳皇后は2000年6月16日、老衰のため97歳で亡くなりました。

 一方、皇后雅子さまは例祭の儀が終了した後、皇居内の紅葉山御養蚕所を訪ねました。来年の養蚕に向けて繭の両端を切り取って蚕の羽化を促す「繭切(まゆきり)」や、メスの産卵を助ける「採種(さいしゅ)」と呼ばれる作業に臨みました。

 皇室の養蚕は明治以降歴代皇后が担い、香淳皇后、上皇后美智子さま、皇后さまと受け継がれてきました。側近は「皇后さまは例祭の儀で、楽しみつつもつつがなく御養蚕に取り組んでいることを香淳皇后に報告されたのではないかと思います」と話しています。

「困難な状況乗り越え」

 天皇、皇后両陛下は21日、東京・上野の日本学士院会館を訪れ、日本学士院第110回、111回授賞式に出席されました。今回は、新型コロナウイルスの感染拡大で延期されていた20年分(110回)と今年分(111回)の式が合同で実施されました。

 優れた業績を上げた研究者に贈られる日本学士院賞に選ばれたのは20、21年で計19人です。このうち哺乳類で生殖細胞が発生する仕組みを解明した斎藤通紀・京都大高等研究院教授ら3人には恩賜賞も贈られました。他に日本学士院エジンバラ公賞に1人が選ばれました。同賞は1988年から2年に1度、自然保護や種の保全の基礎になる学術成果を上げた日本人研究者に贈られています。エリザベス英女王の夫フィリップ殿下(21年4月逝去)が日本学士院の名誉会員に迎えられたのを機に創設されたものです。

 両陛下は式で、受賞者の代表に賞状などが手渡されると拍手を送っていました。その後、天皇陛下はおことばで、新型コロナ禍に言及し「学問諸分野の叡智(えいち)を結集し、世界の人々が互いに力を合わせることにより、この困難な状況を乗り越え、希望に満ちた未来を築いていくことを期待します」と述べました。エジンバラ公賞にも触れ、「同賞に多大な援助をされた英国エジンバラ公フィリップ殿下が4月に薨去(こうきょ)されたことは誠に残念なことであり、謹んでお悔やみを申し上げます」と述べました。

日本学士院第110回、111回授賞式でおことばを述べられる天皇陛下と、皇后雅子さま=東京都台東区で2021年6月21日午前11時11分、小出洋平撮影 拡大
日本学士院第110回、111回授賞式でおことばを述べられる天皇陛下と、皇后雅子さま=東京都台東区で2021年6月21日午前11時11分、小出洋平撮影

 式が終わった後、両陛下は恩賜賞とエジンバラ公賞の受賞者計4人からそれぞれの研究内容について説明を受けました。陛下は「研究のきっかけは何でしたか」「一番ご苦労なさったのはどういうところですか」、皇后さまは「希望の持てる話ですね」などと話しかけていました。

 両陛下が皇居・宮殿に受賞者を招いて開く恒例の茶会は、新型コロナの感染拡大防止の観点から取りやめとなりました。

日本学士院第110回、111回授賞式の後、研究説明を聞かれる天皇、皇后両陛下=東京都台東区で2021年6月21日午前11時39分、小出洋平撮影 拡大
日本学士院第110回、111回授賞式の後、研究説明を聞かれる天皇、皇后両陛下=東京都台東区で2021年6月21日午前11時39分、小出洋平撮影

新型コロナワクチン 2回目接種

 宮内庁関係者によると、上皇ご夫妻や高齢の皇族方は22日、今月1日に続いて2回目となる新型コロナウイルスワクチンの接種を受けられました。

 上皇ご夫妻は住まいの仙洞(せんとう)仮御所(旧高輪皇族邸、東京都港区)で、常陸宮ご夫妻、寛仁親王妃信子さま、高円宮妃久子さまは皇居内の宮内庁病院で接種を受けました。

「沖縄慰霊の日」に黙とう

 宮内庁は23日、天皇ご一家と上皇ご夫妻が「沖縄慰霊の日」にあたり、それぞれ住まいの赤坂御所(東京都港区)、仙洞仮御所で黙とうされたと発表しました。

 沖縄慰霊の日は、上皇さまが皇太子時代から「記憶しておかなくてはならない四つの日」として、終戦の日(8月15日)、広島・長崎への原爆投下日(同6、9日)とともに大事にしてきました。

 宮内庁によると、上皇ご夫妻は正午に合わせて黙とうし、その後はテレビで追悼式典の様子を見守ったそうです。

「陛下は五輪開催を懸念と拝察」 宮内庁長官

 宮内庁の西村泰彦長官は24日の定例記者会見で、天皇陛下が名誉総裁を務める東京オリンピック・パラリンピックについて言及しました。

 開会式では陛下が開会宣言をすることが検討されています。そうした準備状況についての質問に対する回答の中で西村長官は「陛下は現下の新型コロナウイルス感染症の感染状況を大変ご心配されておられます」と前置きし、「国民の間に不安の声がある中で、陛下は開催が感染拡大につながらないか、ご懸念、ご心配されていると拝察いたします」と述べました。

 その上で、組織委員会をはじめ関係機関に対しては「オリンピック・パラリンピックで感染が拡大するような事態にならないよう、連携して感染防止に万全を期していただきたい」と注文を付けました。

 宮内庁関係者は「長官が『拝察している』と発言したということは、陛下の同意に基づいてお気持ちを代弁したということだろう」との見方を示しました。会見では、拝察した内容が陛下自身の発言や考えかどうかを確認する質問も出ましたが、西村長官は「私が肌感覚でそう感じているというふうに受け取っていただければと思います」「陛下から直接聞いたことはありません」と述べ、あくまで自身の考えであることを強調しました。

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