太宰府暴行死事件 佐賀県公安委、「会議録」に各委員の発言残さず

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佐賀県公安委員会が開示した「会議録」にある「議論した」の文字=2021年6月27日、松本光央撮影
佐賀県公安委員会が開示した「会議録」にある「議論した」の文字=2021年6月27日、松本光央撮影

 2019年10月に主婦の高畑(こうはた)瑠美さん(当時36歳)が暴行を受け死亡した事件に絡み、事件前に被害届を受理しなかった佐賀県警の対応について「適切に対応した」とする県警の見解を追認した県公安委員会(委員長・安永恵子弁護士)が、議論の過程が分かる発言録を残していなかったことが、県公安委への取材で判明した。運営規則に反してはいないが、議論の妥当性を検証するのは難しく、識者からは疑問の声が出ている。

会議録は議事内容の要約のみ

 県警は、事件から1年後の20年10月に「適切に対応した」とする内部調査結果を公表。遺族は21年1月、第三者を入れた再調査を県公安委に要望し、同2月1日付で意見書も送付した。これに対し、県公安委は同2月25日付の回答文書で県警の「第三者的管理機関」としての回答だと前置きし「県警が被害者の女性に危険が及ぶと認識することは難しかった」などと県警の見解を追認した。

 県公安委によると、遺族から再調査の要望を受けた21年1月から計8回議論したという。そこで、毎日新聞が3月25日付で委員の発言内容や担当者のメモなど関係記録すべてを対象に公文書開示請求したところ、県公安委は4月8日付でうち7回分の「会議録」を回答。残る1回分は最後の8回目で、開示請求時に決裁が済んでおらず、その後に「ホームページ(HP)に掲載した」と回答した。

 開示された会議録やHPによると、…

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