インバウンド激減 繁華街や観光地で悲鳴 路線価6年ぶり下落

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大阪・ミナミで4月にオープンした「くら寿司 道頓堀店」=大阪市中央区で2021年6月26日、滝川大貴撮影
大阪・ミナミで4月にオープンした「くら寿司 道頓堀店」=大阪市中央区で2021年6月26日、滝川大貴撮影

 国税庁が1日公表した2021年分の路線価は6年ぶりに下落に転じ、新型コロナウイルスの影響を裏付ける形になった。インバウンド(訪日外国人客)需要の高まりで潤っていた繁華街や観光地は落ち込みが激しく、客足の途絶えた各地からは悲鳴が上がるが、「コロナ後」の商機を見据えた動きも出始めている。

 最高路線価で全国最大の下落率になった大阪・ミナミ。心斎橋筋(大阪市中央区)は1平方メートル当たり1584万円で、バブル期並みに上昇した前年から一転してマイナス26・4%になった。「酒が提供できなかった5月は一日も店を開けられなかった」。東心斎橋のすし店「から津」で、父と一緒にすしを握る菊地慶兼(よしかね)さん(41)はこう嘆く。

 真向かいにホテルが建ち、コロナ禍前はアジア系の観光客が多く訪れた。「上にぎり」は「ゴールド」と命名し、英語のメニューも作製。インバウンド需要で店は潤っていたが、感染拡大に伴って休業や時短営業の要請にも応じ、売り上げは半減した。菊地さんは「行政の協力金で何とか成り立っている。魅力ある街には人が戻ってくることを信じ、今はできることをやるしかない」と話した。

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