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世界時空旅行

 欧州や中東の特派員を務めた筆者が「時空の旅」に出て、歴史の謎やミステリーに迫ります(登場する人物の肩書きなどは原則として取材当時のものです)。

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紛争絶えぬ中東の軍事 ロバでテロ攻撃!? 陸海空、動物兵器の「まさか」

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「爆弾を積んだロバが爆発した」とシリア軍司令官が証言した場所付近の通り=シリア・ダマスカス南郊スベイナ地区で2017年12月、篠田航一撮影
「爆弾を積んだロバが爆発した」とシリア軍司令官が証言した場所付近の通り=シリア・ダマスカス南郊スベイナ地区で2017年12月、篠田航一撮影

 紛争の絶えない中東では、軍事・スパイ作戦に関する真偽不明の情報が常に飛び交う。そんな中、よく耳にしたのが動物を使った作戦だ。私は2017~20年にカイロ特派員として中東を担当していたが、「本当にそんなことがあるのか」と半信半疑になる事例も結構あった。今回は「動物兵器」の内情を追ってみたい。

 その話を聞いたのは、エジプト・ギザ県にある建物の一室だった。「数年前の話ですが」と前置きして、かつてエジプトの過激派「イスラム集団」に所属して収監された経験を持つマヘル・ファルガリ氏は話し始めた。出所後、ファルガリ氏はテロ組織を研究する専門家となり、各地で講演するなどエジプトでは知られた人物だ。

 「治安当局に拘束されたイスラエル人がいました。ウマやヒツジの腹に盗聴器を付けてスパイ行為をした容疑でした。現場はエジプトのシナイ半島です」

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