検査不正放置35年以上 三菱電機、技術過信で自浄作用働かず

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記者会見で辞意を表明し、厳しい表情を見せる三菱電機の杉山武史社長=東京都千代田区で2021年7月2日午後4時34分、長谷川直亮撮影
記者会見で辞意を表明し、厳しい表情を見せる三菱電機の杉山武史社長=東京都千代田区で2021年7月2日午後4時34分、長谷川直亮撮影

 三菱電機の検査不正問題は2日、杉山武史社長の辞意表明に発展した。検査を軽んじ、不正を認識してから公表するまでの対応も後手に回るなど、35年以上にわたり不正を見過ごしてきた企業体質の甘さが浮き彫りになった。同社は外部弁護士による調査で原因究明と再発防止を進めるが、大きく傷ついた信頼を回復する道のりは険しい。

 「私が社長であることに理解が得られるか何度も自問した。信頼を毀損(きそん)したことに責任を感じている」。2日の記者会見で辞意を表明した杉山社長は、長年にわたる前代未聞の不正に苦渋の表情を浮かべた。

 今回発覚した検査不正は遅くとも1985年には存在していたうえ、90年からは、実際はやっていない検査を適正に実施したように装うため、検査成績書に別の検査データを自動転載する「偽装プログラム」まで利用していた。組織ぐるみの意図的な不正だったことは明白で、杉山社長は「非常にショック。組織的な不正と認めざるを得ない」と肩を落とした。

 顧客と契約で定めた検査をないがしろにし、信頼を裏切る行為がなぜ長年はびこってきたのか。背景について杉山社長は「自分たちの技術を絶対視し、…

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