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小島慶子さん「職場の華」もうやめて 女性アナ団体を設立

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元TBSアナウンサーの小島慶子さん=東京都港区で2020年2月19日、竹内紀臣撮影
元TBSアナウンサーの小島慶子さん=東京都港区で2020年2月19日、竹内紀臣撮影

 「女子アナ」という言葉をよく耳にする。でもよく考えたら、「男子アナ」とはあまり言わない気がする。この違いは何だろうか。元TBSアナウンサーの小島慶子さん(48)はこのほど「女性アナウンサーネットワーク(FAN)」を立ち上げた。小島さんは「女子アナという言葉をなくしたい」という。視聴者に見せる笑顔の裏には、人知れぬ苦悩があるというのだ。詳しく聞いた。【松原由佳/学芸部】

「モノ言えば干されるのでは」という不安

 ――「FAN」は女性アナウンサー同士が連携し、情報交換するのが目的と聞いています。どんないきさつだったのですか。

 ◆3月8日は「国際女性デー」だったのですが、その前日の7日、ネット交流サービス(SNS)の「クラブハウス」で、メディアで働く有志の女性でリレートークをしました。私は東大大学院教授の林香里さん(ジャーナリズム研究)たちと、メディアでの女性の役割などについて語り合いました。するとアナウンサーやキャスターが次々に参加してくれて、すごく盛り上がったんです。トークが終わった後も、メッセージのやりとりが続いて。そこで「ジェンダーや多様性の情報をアップデートして、ネットワークで共有できたらいいよね」となったのです。私はそういったつながりが必要だと以前から思っていたので、発起人としてすぐメーリングリストを作りました。

 口コミなどで輪が広がり、参加者は60人ほどになりました。活動の形態や地域、現職かどうかは問いません。局とフリー、特に首都圏と地方って本当に接点がないんです。それぞれが抱えている問題は共通しているものもあるし、同時に異なる事情もあります。つながればいろんなことがシェアできるし、お互いの刺激にもなりますから。

 ――確かにそうですね。現場のみなさんにはどんな苦労があるのでしょうか。

 ◆役割が独特なので、現場で孤独を感じる場合が多くあります。台本のコメントやフリップの文言などがジェンダーの決めつけや偏見を助長しかねない内容だったり、出演者が性差別的な発言をしたりすることもある。そのまま放送するのは問題があるような内容でも、その場で「それはだめですよ」とはなかなか言い出せません。「あいつはめんどくさい」とスタッフや共演者に嫌われて、起用されなくなるのではないかという不安があるからです。また、暗黙のうちにいわゆる「女子アナ」的役割、…

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