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今を生きる、今を書く

「氷上の哲学者」と呼ばれた町田樹さん。気鋭の研究者として、「アーティスティックスポーツ」を多角的に論じます。

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スケート場クライシス=町田樹 /10

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国学院大助教の町田樹さん=東京都千代田区で2021年6月19日、前田梨里子撮影
国学院大助教の町田樹さん=東京都千代田区で2021年6月19日、前田梨里子撮影

 皆さんは、スケート場を訪れたことはあるだろうか。現在、40代から70代くらいの方であれば、きっと1度は遊びに行った経験があるだろう。昭和末期の1980年代は、国内で最もスケートがレジャーとして盛っていた時期であった。各地のテーマパークをはじめ、ジャスコやダイエーなどの大型スーパーマーケットの中に、当たり前のようにスケート場が設置されていた時代だと言えば、いわゆるZ世代と呼ばれる若者たちは驚くのではないだろうか。実際、スポーツ庁の「体育・スポーツ施設現況調査」によると、80年代当時は全国に800カ所以上のスケート場が設置されていたことがデータで示されている。かくいう私も、スケートブームの余波が残る平成初期(93年)に、日常的に家族で利用していた近所のダイエーに、スケート場が併設されていたことがきっかけでスケートを始めた。

 ところが、いま全国的にスケート場が危機的な状況に…

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