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街ダネ記者の半世紀

秋田県の北部。それぞれの土地柄が持つ新鮮さや、自然、歴史、そこに息づく人々の暮らしに触れてきた記者生活を振り返ります。

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県北取材メモから/11 伊勢堂岱遺跡 1カ所に四つの環状列石 /秋田

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遺跡の理解を深めてもらおうと一般公開された伊勢堂岱遺跡=秋田県北秋田市で2014年5月3日、田村彦志撮影
遺跡の理解を深めてもらおうと一般公開された伊勢堂岱遺跡=秋田県北秋田市で2014年5月3日、田村彦志撮影

 「ここはね、昔から掘れば丸みのある川石が出てくる所なんだよ」

 高度成長期の昭和30年代。戦後の造林拡大期の中、1人の少年が母から聞かされた場所には杉の木が広がっていた。周囲は米代川や小猿部川(おさるべがわ)、湯車川(ゆぐるまがわ)などが流れ、後に世界自然遺産になる白神山地に連なる山脈を眺めることができる見晴らしのいい所だ。

 ユネスコの世界文化遺産に登録される見込みの「北海道・北東北の縄文遺跡群」を構成する伊勢堂岱(どうたい)遺跡(北秋田市脇神)は発見前、杉林だった。このあたりは1998年に開港した大館能代空港に通じる大型道路の建設現場にも重なっていた。建設前の94年、県教育委員会の発掘調査で最初の環状列石が予期せぬ形で見つかった。

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