連載

斎藤幸平の分岐点ニッポン

毎日新聞デジタルの「斎藤幸平の分岐点ニッポン」ページです。最新のニュース、記事をまとめています。

連載一覧

斎藤幸平の分岐点ニッポン

資本主義の先へ 何を?どう?性教育 相手を尊重する心を

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
性教育をテーマにしたボードゲームに挑戦する斎藤幸平さん(中央)と、ソウレッジ代表の鶴田七瀬さん(右)=大阪市北区で、猪飼健史撮影
性教育をテーマにしたボードゲームに挑戦する斎藤幸平さん(中央)と、ソウレッジ代表の鶴田七瀬さん(右)=大阪市北区で、猪飼健史撮影

不可欠な話せる関係/伝えるべきは「自尊感情」

 気鋭の経済思想家、斎藤幸平さん(34)が時代を映す出来事からこの社会を考える連載。今回は性教育=*=がテーマだ。近年、子どもの性被害防止への関心の高まりなどから、家庭向け性教育本の出版が相次ぐ。性を教えるのは何のため? きっかけはどう作る? 2児の父である斎藤さんがリアルな悩みを専門家にぶつけ、「性教育」のあり方を考えた。

 4歳の息子とお風呂に入っていたら、無邪気に性に関することを言われた。私はとっさに「恥ずかしいからやめなさい」とだけ言った。

 まだ1歳の娘も日々成長している。息子にどう反応すればよかったのか、娘ともそういう会話に困る日がくるのか。そうした自分の環境もあり、最近「性教育」に関する情報発信が活発にされているのを横目でみていたが、正直自分がどのように子どもたちに教えたらいいのかわからなかった。そもそも私の世代では学校の保健体育でほんの少し教わったくらいで、家庭で性について教わった記憶はない。

 まずは自分の言葉で子どもたちに伝えることを学ばなくては。そういうわけで、「性教育のハードル」を少しでも下げる活動をしている一般社団法人「Sowledge(ソウレッジ)」に取材を申し込んだ。代表の鶴田七瀬さん(25)は学生時代に北欧に留学し、日本と違う性教育のあり方を学んだ。帰国後の2019年、ソウレッジを立ち上げ、性教育の助けとなるグッズを開発している。

 今回は、鶴田さんの解説付きで、ソウレッジの商品である性教育ボードゲームに挑んだ。集まったのは、0~7歳までの子を持つ記者3人と私。サイコロを振って、止まったマス目の指示に従いながら、ゴールの「成人」を目指す人生ゲームである。勝ち負けはなく、みなで自分の体験や考えをシェアしながら、正しい知識を身に付けることを目指す。

 途中、「『どうやって赤ちゃんはできるの?』と子どもに聞かれた場合」についての解説や、「12歳までに『セックス』という言葉を知る人の割合は」といったクイズがちりばめられている。…

この記事は有料記事です。

残り2649文字(全文3505文字)

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る

ニュース特集