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松尾貴史のちょっと違和感

放送タレント・松尾貴史さんのコラム。テレビから政治まで、「違和感」のある話題を取り上げます。

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松尾貴史のちょっと違和感

無声映画と浪曲のコラボイベント 活弁士と曲師の妙技 濃密な時間に

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松尾貴史さん作
松尾貴史さん作

 無声映画を見た。いや、主眼は活弁を楽しむことだったのだが、出し物の珍しさもあって取り合わせの妙にひかれたのだった。東京・渋谷の映画館「ユーロライブ」で開催された第3回浪曲映画祭の趣向の一つで、無声映画と玉川奈々福さんや玉川太福さんらによる浪曲のコラボレーションを楽しむイベントの中に、10人ほど現存する活動弁士(活弁士)の中で気をはいている若手、坂本頼光さんが説明(いわゆる活弁の話芸で解説)するものがあった。

 上映、口演されたのは小津安二郎監督が無声映画時代に撮った坂本武主演の「出来ごころ」と、同じく無声映画の牧野省三監督「国定忠治」だ。ご案内の通り、映画が無声だったのは当時の技術的な事情からだったわけだが、必然として生まれた活弁という話芸はたいそうな人気を博した。最盛期には全国に8000人もの活弁士がいたという。

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