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子どもへのワクチン接種、どう進めるべきか? 副反応にも留意を

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新型コロナウイルスのワクチン接種=東京都港区で2021年6月21日、手塚耕一郎撮影
新型コロナウイルスのワクチン接種=東京都港区で2021年6月21日、手塚耕一郎撮影

 急ピッチで接種が進む新型コロナウイルスのワクチン。12歳以上の子どもへの接種も可能になる一方、日本小児科学会は、慎重な対応を求める見解を示している。そもそも子どもは大人よりも重症化のリスクが低く、若い世代ほどワクチンの副反応が起きやすいとのデータもある。子どもへの接種はどう進めるべきなのだろうか。【科学環境部/岩崎歩、渡辺諒】

 米ファイザー社製ワクチンは、実用化した当初は16歳以上を対象にしていたが、その後、12歳以上に拡大し、日本でも6月1日から接種が可能になった。現在は12歳未満を対象にした臨床研究が米国で進む。また、米モデルナ社製も現在は18歳以上が対象だが、同社は12~17歳でも有効とするデータを発表し、米食品医薬品局(FDA)に緊急使用許可を申請している段階だ。

若い世代ほど起きやすい副反応

 厚生労働省がファイザー製ワクチンの治験結果をまとめた資料によると、米国で12~15歳の2260人を二つのグループに分け、一方にはワクチンを、もう片方には偽薬を接種する臨床研究を実施した結果、ワクチンを2回接種したグループからは発症者が出ず、成人と同様に高い効果が示された。また、2回目接種から1カ月後で、感染や重症化を防ぐ抗体の量は、16~25歳の年齢層と同等だったという。

 一方で12~15歳は2回接種後、発熱(19・6%)、頭痛(64・5%)、倦怠(けんたい)感(66・2%)といった症状を訴え、16~25歳も同様の傾向だった。56~85歳は、発熱(10・9%)、頭痛(39%)、倦怠感(50・5%)で、若い世代の方が副反応が起きやすいという結果になった。

 日本小児科学会は接種の意義は認めつつも「慎重な実施が望ましい」との見解を6月16日に公表。同学会理事の森内浩幸・長崎大教授(小児科学)は、感染によって重症化しやすい高齢者や基礎疾患のある人から優先して接種を進めるべきだとし、「子どもは周囲の大人から感染することが多いため、大人が接種して感染させない環境作りが重要だ。健康な子どもへの接種を急ぐ必要はない」と強調。子どもの副反応などの情報が十分に集まっていないことも課題という。

 文部科学省も12歳以上の児童・生徒への接種について、学校を会場にした集団接種は推奨しない考えを明らかにしている。

抗体が体内で活発に働くため発熱?

 新型コロナウイルスに感染した場合の重症化リスクは、若い世代ほど低いとされる。逆になぜ、ワクチンへの副反応は出やすいのか。専門家は、接種により…

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