安保法違憲国賠訴訟 地裁、請求を棄却 原告の精神的苦痛は認める 憲法判断示さず /長崎

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報告集会で判決に抗議する原告団長の川野さん(左)
報告集会で判決に抗議する原告団長の川野さん(左)

 集団的自衛権の行使を認めた安全保障関連法は違憲で、平和的生存権や人格権などを侵害したとして長崎原爆の被爆者ら約200人が国に損害賠償を求めた訴訟の判決で、長崎地裁は5日、請求を棄却した。違憲かどうかの判断は示さなかった。原告側は控訴する方針。【中山敦貴】

 原告側弁護団によると、全国22の地裁・支部で起こされた集団訴訟の一つ。今回を含め17件の判決が出たが、いずれも原告側の訴えを退け、憲法判断も示さなかった。

 天川博義裁判長は「第二次世界大戦や原爆被害を体験した原告らは、当時の体験を想起し多大な精神的苦痛を感じたことが認められる」と認定。一方で、原告側が主張した(人格権などの)権利については「国家賠償法で保護された権利や法的利益とはいえない」と指摘した。

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