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空襲の民間被害者、まだ「戦中」 救済法へ与党、力尽くして=南茂芽育(東京社会部)

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国会前で空襲被害者救済法案の成立を訴える遺族ら=東京都千代田区永田町で2021年4月8日午後1時2分、南茂芽育撮影
国会前で空襲被害者救済法案の成立を訴える遺族ら=東京都千代田区永田町で2021年4月8日午後1時2分、南茂芽育撮影

南茂芽育(なんも・めい)

 第二次世界大戦で空襲被害に遭った民間人に国が一時金を支払う空襲被害者救済法案は、6月16日に閉会した国会で提出が見送られた。超党派の議員が長く立法を目指し、最後の“関門”だった自民党内の調整も進んでいただけに、被害者の落胆はこれまでになく大きい。間もなく戦後76年を迎える。顧みられてこなかった被害者の痛みを直視し、自民党は早期の提出に向けた道を探るべきだ。

 「『早く逃げろ』と国が言っていたら多くの人が死なずに済んだ」。全国空襲被害者連絡協議会(全国空襲連)のメンバー、吉田由美子さん(80)=茨城県鹿嶋市=は訴える。3歳だった1945年3月、東京大空襲で両親と妹を失った。当時、民間人は防空法で空襲時の消火活動が義務づけられ、逃げ遅れる人が増えていた。吉田さんは言う。「国は死者に謝罪すべきで、私たちの被害が認められて初めて、本当の『戦後』が迎えられる」

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