LINE問題から見る中国の「闇」 個人情報が丸裸にされる危険も

  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷
LINEアプリのアイコン=東京都千代田区で2021年3月17日、宮武祐希撮影
LINEアプリのアイコン=東京都千代田区で2021年3月17日、宮武祐希撮影

 知らないうちに自分のデータが中国や韓国に送られ、監視されていたかもしれない。今年3月、無料通信アプリ「LINE(ライン)」ユーザーの個人情報が中国で閲覧可能になっていたことが判明し、薄気味の悪さを感じた人は少なくないだろう。ネット社会に詳しい湯浅墾道・明治大教授は、中国の「闇」の深さと同時に、もはや私たちは個人情報が丸裸にされる危険から逃れることができないという懸念を指摘する。【聞き手・宇田川恵/オピニオングループ】

中国の現実 企業も中国政府に情報提供

 ――個人情報の保護ということを考えた場合、中国リスクというのは実際、大きいと言えるのでしょうか。

 ◆中国の一番の問題は、2017年に施行された「国家情報法」などで、安全保障や治安維持のためなら、企業も民間人も政府の情報収集活動に協力しなければならないと義務づけたことだ。政府は特別な令状などがなくても、企業などが持つデータをいつでも要求できるし、そのデータで個人や組織を監視できる。日本をはじめ外国の企業も対象となる。「情報を暗号化しておけば安心だ」などという考えは甘い。法律で規定されたからには、政府にその情報の復号(暗号を元に戻すこと)を求められたら拒否などできない。

 ――各国政府が個人情報を集めるというのは、中国に限った話ではありません。米国では米中央情報局(CIA)…

この記事は有料記事です。

残り2984文字(全文3552文字)

あわせて読みたい

この記事の筆者
すべて見る

注目の特集